【ファンタジー・ロマンス映画】『シェイプ・オブ・ウォーター』- 独特な世界観に浸る愛の物語(ネタバレなし)

4.0
映画
シェイプ・オブ・ウォーター (字幕版)
アカデミー賞作品賞ほか最多13部門ノミネート! 『パンズ・ラビリンス』のギレルモ・デル・トロ監督が贈る、切なくも愛おしい究極のファンタジー・ロマンス。

私はロマンス映画にあまり馴染みがありませんでしたが、本作は単なる恋愛映画にとどまらない奥深さがありました。美しくも奇妙な映像美、ノスタルジックな雰囲気、そして言葉を超えた愛の形が描かれており、観終わった後に深い余韻が残る作品です。

正直な話、「異形とのラブストーリー」と聞いた際は、あまり観たいとは感じませんでした。ですが、導入の不思議な水中世界、昔のアメリカ独特のさびしさあふれる街で世界に入り込まされました。

ファンタジー度   5.0
映 像 美       5.0
ロ マ ン ス     3.5
総 合 評 価     4.0


こんな人にオススメ!

独特な世界観の映画が好きな方

本作は1960年代のアメリカを舞台にしながら、どこか幻想的な空気が漂っています。美術や衣装、音楽に至るまで細部にこだわり抜かれ、美しい映像世界が広がります。現実と幻想が交錯する、独自の雰囲気を味わいたい方にぴったりです。

言葉を超えた愛の物語に感動したい方

主人公のイライザは言葉を話せない女性。それゆえに、彼女と「彼」の間には言葉以上の深い絆が生まれます。声なき者同士の交流が繊細に描かれ、純粋な愛の形を感じることができます。セリフの少ない演出だからこそ、細やかな表情や仕草が際立ち、観る者の心に強く響く作品です。

あらすじ

1960年代のアメリカ。政府の極秘研究施設で清掃員として働くイライザは、ある日、施設に運び込まれた不思議な生き物と出会う。人間とは異なる姿をした「彼」に惹かれていくイライザ。次第に二人は心を通わせるが、政府は「彼」を危険な実験に利用しようとしていた——。

種族も言葉も違う二人の間に芽生える愛。彼女は「彼」を救うことができるのか?

感想

圧倒的な映像美と幻想的な雰囲気

本作の魅力は何と言っても映像の美しさです。水をモチーフにした演出が随所に散りばめられ、まるで夢の中にいるような感覚を味わえます。ブルーとグリーンを基調とした色彩が幻想的で、1960年代のレトロな雰囲気とも見事に調和しています。

また、イライザが抱く「愛」に呼応するように、彼女の纏う衣装にも変化があります。物語が進むにつれて、彼女の心情が映し出されるような衣装の演出にも注目です。

言葉を超えた愛の表現

イライザは言葉を発せず、「彼」もまた人間の言語を持ちません。しかし、二人の間に流れる空気や仕草が、どんな言葉よりも雄弁に愛を語ります。音楽や映像を駆使した演出が秀逸で、言葉の壁を感じさせない感動的なラブストーリーとなっています。

おわりに

『シェイプ・オブ・ウォーター』は、ファンタジーとロマンス要素が絶妙に絡み合った珠玉の作品でした。映像美と音楽、キャラクターの魅力が相まって、唯一無二の映画体験を提供してくれます。

普段ロマンス映画を観ない方でも、この作品の独特な世界観には引き込まれるはず。映像美と愛の物語に浸りたい方は、ぜひ一度観てみてください。

また、本作の監督である、ギレルモ・デル・トロ氏の映画では『パシフィック・リム』もおすすめです!

タイトルとURLをコピーしました