小説の「勉強」が楽しいと思える一冊!
皆さんは「勉強が楽しい」と心から思ったことはありますか?
多くの方は「勉強は辛い、苦しい」と思っていることでしょう。
しかし、本書は違います。
『講座』と題してはいるものの、“学べること”と同じかそれ以上に、“面白い”内容で溢れています。
文章を書く方法や向き合い方が学べる本書は、小説に対して真摯な方ほど刺さる内容となっています。
こんな人にオススメ!
小説の書き方がわからない!
小説を書きたい!と思っても、とっかかりがわからない方は多いのではないでしょうか。
構想・構成の練り方、情景描写……。
本書はいわば、「書き方の地図」。この本は「どうやって小説の勉強をしよう」と悩んでいる方の力になってくれます!
文章を書くコツを「楽しく」学びたい
本書の帯

本書の帯に記載のとおり、“しをん節”で書きかたを学ぶことができます。
しをん節とは?と疑問に思う方もいるかと思いますが、「面白い文章!」とだけ言っておきます(笑)
感想
書きかたを包括的に学べる
私も小説を嗜む程度に書いています。構想や構成、人称など不安なことは枚挙に暇がありません。
本書は小説を書く上で必要不可欠なことを教えてくれます。表現することに「マナーはいらない」けれど、小説としての身だしなみを整えさせてくれる。そんな書籍です。
全24皿(フルコースになぞらえ、各章を皿と表現している)で構成されており、おどけた筆致ながらも核心的なことを多く得られます。
私が特に印象的だったのは、描写についてです。
「全てを書くのではなく、読者を信頼し、委ねる勇気を持つ」
こういった事柄を、わかりやすく例文も交えて学べます。
小説の練習方法
「小説の練習方法は実践あるのみ!」と私は思っていました。
ですが、書くこと以外にも研鑽を積む方法を示してくれます。
- 今見えている風景を文章で表現してみる
- 会話の自然さを学ぶため、電車内で人の会話に耳を傾ける
日常生活で小説を意識することはなかなか大変なのでほどほどに、的なニュアンスで書かれていますけれど……。
三浦しをん先生の考えを読み取るためにも、ぜひ手に取ってみてください!
楽しく学べる!
私が本書を手に取ったきっかけは、やはり「小説の勉強をするため」でした。
ですが、読み進めるにつれて「楽しいから読む」に変わりました。
本書での勉強は、苦しいことではありません。
魅力的な“しをん節”で、笑顔で読み進められます!
人の心を動かす文章が感動を呼ぶのだと思いますが、それを本書が体現しています!
おわりに
本書を読んだことにより、実践的な知識を身につけることができました。
私はXにて毎日140字小説を投稿しているのですが、本書を読んだ後から、構想から投稿までのスピードや完成度が上がりました。
「小説を書きたいけど、どうすればいいかわからない」そこのあなた!
とりあえず、『マナーはいらない 小説の書きかた講座』を読んでおけば間違いありません!
